売場に立っていると後輩から質問を受けることもしばしば。

ここではそんな質問をシェアしていきたいと思う。

私の師匠は基本的にあまりワインのことを詳しく教えてはくれなかった。
「わからないことは調べる」のが知識向上の一歩だからだ。

しかし売場に立ちながらスマホをポチポチするわけにもいかないのも事実。

「聞かれたことに答える」のもまた私の知識向上の一歩だろう。


今回の質問は
『コルトン・ブランてなんすか?シャルルマーニュじゃないんすか?』


私がお客様を接客していたのを聞いていたらしい。
残念ながら店にはコルトン・ブランがなく、私は頭を下げることになったからだ。


コルトンとはコート・ド・ボーヌ地区にあるコミューン。
ラドワ・セリニィ、アロース・コルトン、ペルナン・ヴェルジュレスにまたがっている。

コルトンの赤ワインはコート・ド・ボーヌ地区唯一の特級。
コルトン・シャルルマーニュという特級白ワインも造っている。

その面積はコルトンが160ヘクタール、コルトン・シャルルマーニュが72ヘクタールほど。


後輩ちゃんはコルトン・ブラン、つまりコルトンの白ってことはコルトン・シャルルマーニュのことじゃないの?と言いたいらしい。


教本を見ればわかるが、AOCコルトンは赤と白がある。AOCコルトン・シャルルマーニュは白のみ。
(※シャルルマーニュもあるが生産地域はコルトン・シャルルマーニュに含まれ、現在は事実上使われていない)

AOCコルトンの生産量の多くは赤だが、少量の白も生産されてる。
生産量はおよそAOCコルトン全体の2.5%ほど。


つまりお客様が求めていたのはこのコルトン・ブランなのである。


あまりにも少ない生産量のため、販売に立っていても見かけることは少ない。

さらにお客様からのリクエストもないため、知らなくてもあまり困らないのが実情だ。
後輩ちゃんが知らなくても無理はないのである。


ちなみにコルトン・ブランは高品質なものも少なくない。
それはヘタなコルトン・シャルルマーニュよりも評価は高い。

見かける機会は少ないが、ぜひ試してみていただきたい。


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