検索エンジンを立ち上げると、グーグルのトップバナーが変わっていた。

黒板にうっすらとGoogleの文字。

そして数式が書かれている。

=ワインを楽しむためのワインブログ=                             飲んではハイに 醒めては灰に-fermat's last theorem
xのn乗 + yのn乗 ≠ zのn乗 (nが2よりも大きい自然数のとき)

そう。

これがかの有名な『フェルマーの最終定理』だ。

ちなみにnが2の時の解は無限に存在する。

みなさんも中学で習ったであろう「ピタゴラスの定理」だ

このフェルマーの最終定理を算術の訳書の隅に書いたのがピエール・ド・フェルマー。

彼の誕生日が8月17日なのだ。

そしてフェルマーの最終定理と「私は真に驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる」という走り書きを残したまま1665年の1月にその生涯を閉じた。

ちなみになぜ”最終”定理なのかというと、実はフェルマーは多くの定理を残している。

彼の残した48の所見はフェルマーの没後、多くの数学者によって証明された。

そして唯一最後まで証明されなかったのがこの定理であり、だからこその”最終”定理なのだ。

そしてこの定理は360年もの間、証明されることなく多くの数学者を絶望の淵に送り込むことになる。

なにせ証明できないどころか、なぜ証明できないのかすら解らないという難攻不落ぶりで、一部の数学者からは「悪魔の定理」とも呼ばれた。

現在、この定理は1995年にアンドリュー・ワイルズによってその証明がなされ、フェルマー・ワイルズの定理と呼ばれるに至る。

あまり知られていないが、実はフェルマーは数学者ではない。

弁護士なのだ。

彼は余暇に数論を楽しんでいただけなのだ。

天才は存在する。

どうでもいいことだが、私は数学が嫌いだ。

理系の学校を卒業してるのに何だが、絶望的に文系脳なのだ。

しかし、こうした物語としての数論の話は好きだ。

そういえば、イギリスの数学者ゴッドフレイ・ハロルド・ハーディは言った。

『最高の数学のほとんどは何の役にもたたない』

数論は芸術に近い。

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コメント一覧
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    なかなか楽しいブログで(^∇^)
    アルコールのない話題もなかなか
    新鮮ですよね
    ワインや日本酒の出来不出来も
    数式じゃ成り立たないんでしょうね
    醸すのは菌達の力
    人智の及ばぬミクロの世界
    だから 美味いんだね きっと
    v( ̄ε ̄)


    2011年8月18日 00:30 | Tom Scotta

  • SECRET: 0
    PASS:
    >Tom Scottaさん
    実は数論、というかこの手の話が好きで、向日葵の黄金比とか、円周率パイの話なんかが好きなんです。
    物語性のある数学が好きなんですかね。
    でも数学は嫌いです。
    楽しんでもらえるなら、たまにはこんな話もいいですね(笑)


    2011年8月18日 00:48 | 黒須 慧

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