ニュースを見ていると支援物資のテロップが流れていた。
どうやら紙おむつなどの消耗品の支援物資を集めているようだ。
洗面台の下をみるとコンタクトレンズの洗浄液が数セット見つかった。
セールの時にまとめ買いしたものだが、いまは眼鏡なので使うこともない。
明日にでも支援センターに送ろうと思っている。
役に立つといいのだが。
そういえば今朝、仕事先の駅で一人の女性がボランティアの募集と被災者への募金を集めていた。
が、あえてそれをスルーした。
正直に言うと、やや疑っている。
残念なことだが、義援金詐欺も発生している。
どうせならテレビ局や赤十字などに寄付しないと安心できない。
百歩譲って募金が無駄になるのはいいとしても、気持ちが無駄になるのは嫌だ。
ところであえて記事にしなかったことがある。
しかし、いくつかのブログで同様の記事を見たので、嫌われるのを覚悟の上で取り上げることにした。
じつは私は震災初期の現地ボランティア活動をあまり支持していない。
というのも、我々一般人が現地に向かっても何の役にも立たないと思っているからだ。
我々にできることなど、些細なことでしかない。
善意で現地に向かったとして、何ができるというのだろうか。
もちろん、役に立っていることがゼロだとは思っていない。
お年寄りの心のケアなど、力になっていることもあるだろう。
しかし、同時にマイナスも多いのではないかと思っているのだ。
わかりやすく言うと、「熱意あふれる新入社員が入社した」状況と同じなのではないだろうか。
やる気はあっても出来ることはたいしてない。
先輩社員は仕事を教える必要があるので、自分の仕事の効率は下がる。
そして些細なチームワークの乱れが、連鎖的に効率を下げていく。
現地で水を飲み、毛布を使い狭い避難所で眠る。
熱意がなければ人は救えない。
しかし熱意だけでも人は救えないのだ。
1995年1月、阪神淡路大震災が起きた。
当時、私の学生時代の同級生数人はボランティアで現地に入ったとの話があった。
しかし、彼らは10日ほどで東京へ帰ってきた。
そしてそのうちの一人は今でも帰っていない。どうなったかはわからない。
疎遠だった私は彼らから直接話を聞くことはできなかったが、状況はなんとなく想像がつく。
ただ悲しむ家族がひとつ増えただけに思えた。
街角に立ち、ボランティアや募金を集めることは素晴らしいと思う。
見ず知らずの人に声をかけるのは思う以上に勇気がいる。
そう簡単にできることではない。
来月か再来月か、この先きっとボランティアが必要になるときがくる。
でもいま急ぐことはないはずだ。
とても残念な現実だが、いま必要なのは電気を節約し、献血に行き、信頼できる団体に寄付を送ることだけだ。
でもそれでいいのではないだろうか。
確実に誰かの役に立っている。
現地に向かうことだけが必ずしも最良の選択ではない。
『助けたい』という気持ちはみんな同じなのだから。
■日本赤十字社
http://www.jrc.or.jp/
■内閣府災害ボランティア
http://www.bousai-vol.jp/
■被災者の役に立ちたいと考えている優しい若者たちへ
http://chodo.posterous.com/45938410
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では あなたがボランティアで来て
泣きすがる母親に「私の子供を探してください」
と 言われてできるのですか?と言う事だと思うのです
本当の被災者の立場を理解してできるほどボランティアは生易しいものではないと思いますし
分かっている方々でも たぶん理解できないだろう個人の執念に戸惑う事もあると思います
昨日別の方にも話しましたが
ボランティアのその1の気持ちを 今身近にいる人に10施すことで世間がもっと優しくなって行ける気がするのです
あせらなくても 肩肘を張らなくても 貴方の助けを必要としている人は 普段から近くにいるにではないでしょうか
でも 御礼申しあげます そうして心配頂いているということは とっても幸せで勇気を頂いているという事ですから
ありがとうございます
m(_ _)m
2011年3月20日 01:31 | Tom Scotta
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>Tom Scottaさん
原発の状況ばかりで現地の状況がなかなか伝えられず、やきもきする毎日です。
みんなができることをするだけで事態は好転していくでしょう。
ただ「はやくなんとかしないと」という気持ちのもと、焦ってしまう人が多いのも事実なのです。
優しさゆえの焦りでしょうか。
こちらでも電車が止まろうが、バスが動いてなかろうがみなさん意地でも仕事に向かっています。
はやり日本人は真面目なんですかねー。
2011年3月20日 08:05 | 黒須 慧
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ただ今、就活中(というか失業中)な私は、時間も沢山あり、友人からも「ボランティアに行くんでしょ?私もその立場だったら絶対に行く」と言われました。
私が力になれるならば、もちろんすぐにでも行きたいです。
でも、冷静になって考えると、やはり黒須さんのおっしゃる通り、今は行くべきではないと思ってます。
埼玉アリーナのように、自宅近くに避難なさってらっしゃる場所で募集していたら別です。
現地に向かわなくてお手伝いできる事もあると思うのです。
今は、とにかく冷静になって、最善の事ができるようみんなで頑張りましょう。
2011年3月20日 09:05 | ココロコ
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私のブログでも、コピペですが同様の記事を掲載させていただいてました。
全体を考えたら、今の現場にいくことがはたして被災地のためになるか?といえば疑問ですね。
食糧も消費するし、寝起きだって甘いもんじゃないはずです。
おっしゃるとおり、善意だけのボランティアはまだ早いと思います。
2011年3月20日 16:59 | ★ぐわし★
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>ココロコさん
みなさん、ご自分にも家族がいることを忘れてはいけません。
もし何かあれば、悲しむ人がいるのです。
その場の勢いですべてを決めてはいけません。
ボランティアの方が冷静に考えた上での行動ならば、私は応援したいと思っています。
焦る気持ちもわかりますが、くれぐれもよく考えて決めてほしいと思います。
2011年3月20日 21:36 | 黒須 慧
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>★ぐわし★さん
特殊な技能があるのならばそれはとても素晴らしいことです。
しかし、多くの人はそういう訳にはいかないのが現実です。
冷静に状況を判断して、そのうえで行動してもらえるならば応援したいと思います。
2011年3月20日 21:38 | 黒須 慧
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それでいいのでは。今元気な人はできる事をすべき。一番簡単なのは経済活動を止めない事かと。
直接の行動だけが被災者の為になることではありません。少なくとも私はそう思います。
現地に行き役に立つ事ができるとは思わないのなら今いるところで何が最善なのか考え行動すればいいのでは。
自己満足感は低くなるかもしれませんが、なんらかの結果に貢献できればいいのです。
2011年3月21日 00:43 | マリピ
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>マリピさん
私が記事にしなかったのは、これを読んだことによって「モチベーション」を下げてしまうのではないか、ということでした。
しかしコメントやメールでは冷静なご意見が多く、状況を判断してくれているようで安心しました。
一刻も早く、事態が好転していくのを期待します。
2011年3月21日 08:03 | 黒須 慧
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こんばんわ。
私も記事に同感です・・
ボランティア活動そのものはほんとに良いことだと思うのですけど・・・
やはりまだ今はその段階になってないように思います(つд⊂)
募金とか、節電とか、買い占めしないとか・・自分に出来るほんの些細な事でも、きっと役に立てるのではないかと信じてます
2011年3月21日 22:27 | kyorrocom
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>kyorrocomさん
批判がくることを覚悟していたのですが、みなさん優しいですねー。
はやく我々が現地で力になれる状況になるといいのですが…
2011年3月21日 23:01 | 黒須 慧