ワインの”適温”は何度?

ワイン好きならば一度は耳にしたことがあるであろう『赤ワインは室温で。白ワインはよく冷やして』というワインの”適温”。果たしてこれは正しいのだろうか?

結論から言うと、これは間違い。 もう少し正確に言うと「現代の日本においては間違い」という感じだろうか。

実際のところ日本には四季がある。

夏場の室温は30度を上回ることもあれば、冬場は10度を下回ることもある。さらに言えば北海道と沖縄では平均気温もまったく違う。そもそもこの説が登場したのはヨーロッパで、天井の高い石造りの邸宅を想定している。この条件が日本に当てはまる訳がない。

では果たして”適温”とは何度なのだろうか?

たとえば渋みの強い赤ワインであれば、およそ14~18度くらいが適温だ。赤ワインを極端に冷やすと渋みが強く目立ってしまい、舌触りがザラついてしまう。赤ワインでも軽やかで渋みの少ないワインであれば、軽く冷やした方が美味しく楽しめるケースもある。

また酸味のある白ワインであれば、およそ10度前後が適温になる。冷やした方が爽快感が増し、すっきりとしたシャープな味わいになる。豊潤なタイプの白ワインであれば12~14度くらいが果実味も感じやすくなり、酸味とのバランスがよくなる。

スパークリングワインであればしっかり冷やした方が泡も抜けにくくなり美味しく楽しめるが、シャンパーニュは冷やしすぎない方がいいだろう。10~12度くらいの方がシャンパーニュのもつ豊潤な香りや複雑さが楽しめる。

いかがだろうか。

簡単に言えば、温度が低くなるほど香りや果実味を弱く感じ、温度が高くなるほど香りや果実味を強く感じる。あとはワインの個性を損なわない範囲で自分の好みの温度に決めればいい。自分なりの”適温”を見つけることが大切なのである。

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