=ワインを楽しむためのワインブログ=
先日、催事で面白いアイテムを見つけたので紹介しよう。
それはワイングラスだ。
当然だが、ただのワイングラスではない。
ドイツのグラスメーカー”Eisch(アイシュ)”が開発した
「”センスプラス”テクノロジー」が施されたワイングラス だ。
アイシュはドイツ、バイエルン地方で3代続くガラスメーカー。
1689年にマチアス・アイシュによりアイシュ家のグラス製造の歴史がはじまった。
それはグラス工房の従業員という小さなスタートだった。
その後、クリスタルグラス工房のマスター・エングレイバー(彫刻師)として働いていたバレンティン・アイシュが独立。
1946年にアイシュ社を設立した。
アイシュ社の事業が成功し始めると、それを脅威に思ったグラスメーカーの手により、グラス原材料の流通が阻止されるなど不遇を強いられることになる。
これによりアイシュ社はガラス加工業に加え、グラス自体も自社生産することになる。
しかし、不遇の時代を乗り越えたアイシュ社のビジネスは成功。
現在に至るまで質の高いグラスを生み出している。
本題の特殊技術「”センスプラス”テクノロジー」だが、その実、どういったものか公開されていない。
アイシュ社でも一部の人間しか知らない技術らしい。
実際、同形状のグラスで比較試飲をさせてもらったが、どういうわけか明確に差がある。
(写真は左が通常のグラス、右が”センスプラス”テクノロジーを施したグラス)
使い方はもちろん注ぐだけなのだが、注いでから3分ほど待つ必要がある。
香りは時間とともに差が少なくなるが、たしかに細かい香りの感じ取り易さが違う。
赤ワインで試したが、味わいはタンニンが穏やかになり、やや酸の刺々しさが和らぐような印象だ。
先入観を持たないためにどちらのグラスが解らないようにしてもらったのだが、その違いは明らかだった。
なかなか面白い経験をさせてもらった。
日本での取り扱いは
株式会社エル・エス・ピー 。
価格はスタイルに寄りやや異なるのだが、だいたい一脚4,725円程度だ。
意外と普通の値段だった。
グラスの質も高いし、形状もシンプルで使いやすい。
読者の方もこれからグラスを揃える機会があれば試してみると面白いのではないだろうか。
その場合は酔ったままグラスを洗わないようにした方がいい。
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お酒にかかわる最大のグッズは
グラスですよね 日本酒では盃・お猪口・升といろいろあれど やはりワインはグラス!
ベネチアやバカラは有名ですがドイツにもやはり
素晴らしいメーカーがあるわけだ
そういやぁ 自分の使っているツゥワイスのレンズ こちらはドイツのメーカー
残念ながら自分の持っているのは メイドイン ジャパンですけど ね (―ω―)
2011年9月7日 04:13 | Tom Scotta
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>Tom Scottaさん
私はシンプルにリーデルが多いですね。
形状やサイズがいろいろあるので、使い勝手はいいですね。
やっぱりドイツ人は頑固というか職人気質なんですかね。
2011年9月7日 10:25 | 黒須 慧
Riedel社が、ドイツでEische社の効果効能に関する広告を事実に反するとして訴訟を起こし、Eischeが秘密としている秘伝の技術による、ワインの味の向上は、全く認められない判決が有り、Eischeは45万ユーロの賠償金を払ったとの記事が欧州のサイトにドイツ語と英語で出ていました。効果は、プラセボ効果だったのでしょうか? 不思議な話です。Sensis Plusに関しても企業秘密としか説明せず特許を取るなり、ハッキリ出来ないのかなあ?
2013年1月16日 01:10 | 麻布鬼瓦
麻布鬼瓦さんへ
コメントありがとうございます。
そのニュースははじめて聞きました。
あるイベントで同じワインを見えないところでグラスに注ぎ、ブラインドで比較したときには同業者6人中5人が香りの変化があると感じました。
私も明らかな香りの違いがあると判断しました。
まったくのガセならばちょっとショックですね…
私もニュースを調べてみます。
情報ありがとうございます。
2013年1月16日 07:48 | Kei_Kurosu