日本では46年ぶりとなる皆既日食。
残念ながら天候が悪く、関東では観察できなかったようだ。
まぁどちらにしても百貨店の地下からでは見られないのだけれど。
日食の原理、ダイヤモンドリングやコロナの話はテレビに任せるとして、ここでは日本神話を少し。
『天岩戸』は古事記に登場する伝説だ。
日本国土の創造神である男神イザナギと女神イザナミ。
国土を形づくる多くの子を儲けるが、火の神カグツチを生んだことで火傷を負ったイザナミは亡くなってしまう。
その後、イザナミは黄泉の国を司ることになる。
イザナギはイザナミに会うために黄泉の国に出向くが、そこで会ったのは雷に囲まれ、姿を変えたイザナミだった。その姿を恐れたイザナミは黄泉の国から逃げ出し、黄泉の国との境界を塞いでしまう。
そしてイザナギが黄泉の国の穢れを落とすために禊(みそぎ)を行うと様々な神が生まれる。
最後に生まれたのが太陽を司るアマテラス、夜を司るツクヨミ、海原を司るスサノオの三貴子。
気性の荒いスサノオは海原を治めることなく、乱暴を働き周囲を困らせてばかり。
神々の住まう地・高天原(たかまがはら)を治めるアマテラスはそれでもスサノオを庇う。
が、スサノオのせいで織女の一人が死んでしまうとアマテラスは嘆き悲しみ、天岩戸に引き籠ると入口を大岩で閉ざしてしまう。
太陽を司るアマテラスが隠れてしまったために世界は闇夜に覆われ、様々な禍(わざわい)が起こってしまう。
困った八百万の神たちは相談し、なんとかアマテラスを岩戸から出すことに成功する。
そして高天原に平穏が戻る。
という内容。
ずいぶんと省略してしまったが、似たような記述が日本書紀にも見当たる。
そして皆既日食がこの伝説の元になっているという説がある。
実際のところ日食に関する記述は古事記にも日本書紀にも見当たらないのだが。
難しい科学的な話も好きだが、神話もまた魅力的だ。
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