昨日、3月3日は五節句のひとつ「上巳」。
旧暦では桃の花の咲く時期だったため「桃の節句」とも呼ばれる。
こちらのほうがしっくりくる。
もともとの起源は上巳の日に川で身を清め、厄を払うという中国の厄除け。
平安時代には宮中の「雛遊び」と合わさり、紙雛に厄をのせて流すという「流し雛」へと変わっていく。
そして桃の節句と言えば「白酒」だ。
白酒は蒸したもち米と味醂を合わせ、臼で引き、滑らかにしたものだ。
(製法によっては蒸したもち米と焼酎を合わせて造る)
その味わいはとても甘く、なめらかだ。
女性はともかく、男性にはあまり飲んだことがないかもしれない。
さてこの白酒、起源は”練酒”という古代酒の製法に由来している。
もともとは戦国時代に出陣前の景気づけに飲まれていた酒だ。
その後、婚礼やめでたい日に飲まれるようになった。
練酒自体は日本各地にあったといわれているが、中でも「博多の練酒」といえば太閤秀吉も三大美酒に数えたという逸品だ。
『築前国続風土記』には「その色、練絹(ねりぎぬ)の如くなるゆえ練酒(ねりざけ)と称す」との記述がある。
写真の
博多練酒は従来の製法をもとに復刻した練酒だ。
米ともち米を乳酸発酵させた後、水と米と麹を加えて再発酵させ、少量の清酒を加えて臼で挽き、絹の布で濾して造ってる。
味わいはふくよかな甘さがあり、濃く、なめらかだ。
アルコール度数も5度程度と低い。
イメージとしては飲むヨーグルトをもっと濃くしたような感じだろうか。
価格も500mlで1,500円くらいだっただろうか。
意外と旨い。
男性も一度くらい試してみても面白いと思う。
さすがに戦場に赴くことはそうないだろうが。
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