ところでみなさんは好きな葡萄品種があるだろうか?

人によって好みはいろいろあるが、まっさきに名前のあがる品種はこの二種類だ。

ひとつはカベルネ・ソーヴィニヨン。

そしてもうひとつはピノ・ノワールだ。

カベルネ・ソーヴィニヨンは果実が小さく、果皮が厚い。

そのため仕上がるワインは色が濃く、風味豊かで味わい深いものになる。

ボルドーではメルローとブレンドされ、バランスをとることが多い。

意外と知られていないが実はソーヴィニヨン・ブランとカベルネ・フランの自然交配で生まれた葡萄だ。

そしてピノ・ノワールはカベルネ・ソーヴィニヨンと常に比較される。

果実は青みがかった紫色で、やや冷涼な気候を好む。

仕上がるワインは色が薄く、香りが華やかでタンニンは穏やかなものになる。

通常はほかの品種とブレンドされることはなく、単一品種でワインが造られる。

どちらも非常に上質なワインを生み出す素晴らしい品種だ。

そしてこの二種類の品種をものの見事にあらわした言葉がある。

それがカリフォルニアで活躍した伝説の醸造家、アンドレ・チェリチェフの言葉だ。

"God made cabernet sauvignon whereas the devil made pinot noir."

『神がカベルネ・ソーヴィノヨンをつくり、悪魔がピノ・ノワールをつくった』

ワインを楽しむものならこのニュアンスがわかるはずだ。

カベルネ・ソーヴィニヨンには絶対的な王道いく。

ときに頑なに人を寄せ付けない。

そしてピノ・ノワールは飄々と我が道を進む。

人々を魅了し、誘惑する。

神は人々に信仰の心を持たせるが、悪魔は人々を堕落の道へいざなう。

『神がカベルネ・ソーヴィノヨンをつくり、悪魔がピノ・ノワールをつくった』

そして人間はそれを味わうのだ。

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コメント一覧
  • SECRET: 0
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    先ほど日本酒の原料米の話をブログでしていました
    葡萄もしかり 日本酒もしかり 米の違いがお酒の味を変えるのです
    お酒を醸すのはほんと芸術だと思いますね
    (^―^)


    2010年12月27日 23:33 | Tom Scotta

  • SECRET: 0
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    >Tom Scottaさん
    日本酒はお米とお水で性質が変わるので面白いですね。
    利酒師をもってはいますが、最近、勉強不足です…いかんです…
    兵庫県の龍力さんは同じ山田錦を町ごとに仕込んで、町名でリリースしていますね。
    絶品ですよ。
    お話させていただいたこともありますが、若い蔵元さんでとても勉強熱心です。
    私など足元にも及びませんが、同世代としていい刺激になります。
    たまには日本酒も紹介したいですが…
    また機会がありましたら。


    2010年12月28日 00:11 | 黒須 慧

  • SECRET: 0
    PASS:
    >黒須 慧さん
    なかなかの町おこし 地域活性ですね
    色々勉強になります
    でも 飲むのが一番好き(^―^)vvv


    2010年12月28日 13:10 | Tom Scotta

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