ここ数日、酒の紹介をしていなかったのでここらで一度、本来の姿に戻ることにする。
さて今夜紹介するのは
シャトー・シマールの1996年 。
試飲できる機会があったのだが、半年前の試飲よりも完璧に仕上がっている。
特筆に値すると思い、急遽、記事にすることにした。
今回、写真は取れなかったので、半年前に撮影したものを使いまわした。
インポーターは中島董商店。
価格は4,200円。
シャトー・シマールはサンテミリオンの特別第一級Aに君臨するシャトー・オーゾンヌの現当主、アラン・ヴォーティエが所有するもうひとつのシャトーだ。
8月の終わりにに
シャトー・ド・フォンベルの記事 を書いた。
オーゾンヌに関しての記述はこちらを参考にしてもらいたい。
このシャトー・シマールの起源は古く、16世紀にまで遡る。
もともと貴族が所有したいたが、これをマジエール家が買収。
1950年代からはヴォーティエ家との共同所有になる。
実はこのシャトー・シマールの前当主であるマジエール家は現当主のアラン・ヴォーティエの叔父一族にあたる。
よくある血縁での共同所有である。
アラン・ヴォーティエもシャトー・オーゾンヌを所有する前はシャトー・シマールでワイン造りに従事していた。
前当主である叔父がワイン造りの師匠と言うことになるわけだ。
実はこのシャトー・シマール、マジエール家の意向でフランスを除いてはアメリカにしか輸出されていなかった。
残念ながら前当主が亡くなり、アラン・ヴォーティエが後を引き継いだ際に他国への出荷が解禁された、という経緯がある。
なのでご存知ないお客様が多いのは仕方のないことだ。
そしてアラン・ヴォーティエが引き継いだ後は、シャトー・オーゾンヌと同じ栽培方法、同じ哲学でワイン造りが行われている。
グラン・クリュ・クラッセへの昇格も近いと目されており、注目の集まるシャトーだ。
まさにフォンベルと並び、オーゾンヌの流れを汲むワインだ。
色調はやや煉瓦がかった赤紫色。
セパージュはメルロー80%、カベルネ・フラン20%。
口当たりは柔らかくエレガント。
果実味は主張しすぎず、熟成による芳醇な香りと余韻が楽しめる。
嫌味な香りや過度な熟成感は一切ない。
半年前も十分美味いと感じたが、さらにもう一歩洗練された。
これからの時期の料理とにぴったりくるだろう。
15年近い熟成を経たワインがこの値段で手に入るなんていい時代になった。
たまにはこういったワインをゆっくり楽しみたいものだ。
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はじめまして。
私はルネ・シマール・ファンで、ゴールデンウィークに仲間内でオフ会を計画し、シャトー・シマールを楽しむ予定でいました。どんなお味なのか、名前に惹かれて購入したワインでしたので、貴ブログの記事を読んで、飲むのがより一層楽しみになりました。
オフ会で自信をもって勧められます。その前に当ブログでこの記事を紹介させていただいてよろしいでしょうか。了承の程どうぞよろしくお願いいたします。
2011年4月22日 00:59 | 黒須 慧
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早速ご了承いただきありがとうございました!
本日アップいたしました記事で、貴ブログを紹介させていただきましたのでご報告いたします。
オフ会参加メンバーにも事前に紹介いたしましたところ、私同様、いただくのを大変楽しみにしています。
ちなみにオフ会はルネ・シマール・ファンの集いで、今回の第2回は「”Rene Simard au Japon ”とシャトー・シマールを楽しむ会」というんですよ(笑)。
ワイン通ではないのですが、仲間と楽しい時間を過ごしながら、シャトー・シマールを楽しんで参ります。この度は本当にありがとうございました。
取り急ぎ報告まで。
http://green.ap.teacup.com/rene_simard/461.html
2011年4月23日 08:57 | 黒須 慧
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こんにちは。
本日シャトー・シマールの感想を含む記事を
ブログにアップいたしましたので報告いたします。
とーーっても美味しかったです♪
貴ブログ記事を読んでいたので、
自信をもって勧められました。
本当にありがとうございました。
オフ会メンバーも全員楽しみました。
本当のところ、赤ワインは得意な方では
無かった私が、更に2本購入してしまいましたよ。
もう、赤ワインもいける口です(笑)!
記事の方は、ワイン通ではないので
たいした文章ではないのですが、
お読みいただければ幸いです。
取り急ぎお礼まで。
2011年5月5日 19:49 | 黒須 慧