飲んではハイに 醒めては灰に-ミサワワイナリー畑
最初に訪れたのはグレイスワインブランドで知られる中央葡萄酒ミサワワイナリー。

漫画「神の雫」にも登場し、ファーストクラスでサービスされる。

畑に到着すると、畑の中に純白のクロスを掛けたテーブル。そしてロゼワイン。

ワイナリーで試飲する予定だったが、天気が良かったので急遽畑に運んでくれたとのこと。

青空の下で飲むロゼワインは格別だ。

栽培される品種はカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シャルドネなどの欧州品種。そして甲州種。

甲州種も他品種同様、垣根方式で栽培される。

棚方式で栽培されることが多い品種だが垣根方式の方が実付きは少ない分、一粒一粒の凝縮度は高くなるとのこと。

さらに畑も道路から見上げるほどの盛り土をして斜面をかえ、緩やかな傾斜を付けることで水はけを良くしている。

こと甲州種に関しては、並々ならぬこだわりだ。

いまでこそ日本を代表する甲州種。

中央葡萄酒ではそのポテンシャルを引き出すため、ボルドー大学教授ドゥニ・ドゥブルデュー氏を招聘。

醸造方法や生産ラインを見直し品質改良を積み重ねた。

そして甲州種の持つグレープフルーツの香りや繊細な酸味を引き出すことに成功した。

さらにDNA鑑定ではカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネといった高級品種に劣らぬポテンシャルを持っていることを突き止めた。

伊達に欧州市場攻略を掲げているわけではない。

その影には想像を絶する努力と情熱が隠れているのだ。

畑にはタンポポやライ麦などの下草が生え、土の流出を防ぐと同時に地表の水分量を調整している。

手入れの行き届いた畑を歩くのは気持ちがいい。

ふかふかとした感触が癖になる。

良いワインは良い葡萄から。良い葡萄は良い畑から生まれる。

そして良い畑は人々の努力と情熱で守られている。

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