さて、今回はクリスマス特集をお休みして、注目のワイナリーを紹介したい。
個人的にも大好きなワイナリーなのだが、なかなか紹介する機会がなかった。
このままだと紹介するのが年明けになってしまいそうなので、特別に前倒しした。
それはイタリアで注目のブティックワイナリー、ラ・スピネッタだ。
成り立ちはちょっと珍しい。
もともとこの一族はイタリアからアルゼンチンへ渡っている。
現地でもワイン造りをしていたのだが、父の代にピエモンテに戻り、再びワインを造り始める。
先代が引退し、葡萄畑を譲り受けた息子たちがワイン造りを引き継ぐ。
そしてラ・スピネッタ社の名前を一躍有名にしたのはモスカート・ダスティ。
なんとイタリアではじめて単一葡萄畑の葡萄で造られている。
このモスカート・ダスティで知名度をあげたラ・スピネッタ社はその後、ネッビオーロやバルベラなどの畑を購入し、成功を収める。
いまではバローロ・ボーイズの旗手として人気を博し、彼らの作るバローロ、バルバレスコは大変な人気だ。
が、個人的には高額レンジのバローロやバルバレスコよりも低価格帯のアイテムの方がお得感があって好きだ。
写真は私が一番最初に飲んだラ・スピネッタ社のアイテムのヴィンテージ違い。
イル・ネロ・ディ・カサノーヴァ トスカーナ・ロッソの2007 。
価格は3,000円ちょっとだったと思う。
インポーターはモンテ物産。
葡萄品種はサンジョヴェーゼ主体にコロリーノ種をブレンド。
樽熟しているが、樽のニュアンスはそんなに強くなく心地いい。
熟したベリー系の香りとコーヒーの香り。
タンニンも穏やか。
ほかにもバルベラ・ダスティやランゲ・ネッビオーロもオススメだ。
どれも3,000円台だが、満足度は非常に高い。
ぜひ年末年始に楽しんでもらいたい。
年末年始くらいいいワインを飲みたい。
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