飲んではハイに 醒めては灰に-laetitia
さて今日は「土用の丑の日」だ。

どこのスーパーでもプロモーションを打っているので気付いていない人はいないだろう。

たまにはちょっといい日本酒と鰻を合わせようかと思ったが、それはそれでなんだか面白くない。

昨日までの催事でも鰻に合わせるワインを聞かれることも多かった。

どちらかというと「合うワインなんてないでしょ」的ないじわるな質問だが、案内した以上、身を持って責任を取ることにする。

実際の売り場ではアルゼンチンのマルベック種やオーストラリアのシラーズ種。あるいはローヌのグルナッシュ種なんかを案内すことが多い。

まぁ価格的にも1,000円台ならば、チャレンジしてみようという気にもなってくれるだろう。

が、自分で試すならば打算的なことはしない。

合わなくてもクレームになる訳ではないので、ギリギリを攻めてみる。

そこで選んだアイテムはカリフォルニアのピノ・ノワール種。

ラティーシア ピノ・ノワール エステート・リザーヴ 。ヴィンテージは2006年。

インポーターはアサヒビール。価格は7,000円弱くらいだろうか。

鰻よりも遥かに高い。

本当はニュージーランドのデルタ・ヴィンヤードのピノでも合わせようかと思ったが、前に一度紹介しているアイテムなので敢えて避けてみることにした。

ラティーシアはカリフォルニアのワイナリー。

ベリー系の果実味が強く、やや甘やかな口当たり。そして、穏やかなスパイス香。

タンニンも穏やかで、余韻も長く深い。

スタンダードよりリザーヴの方が味わいに深みがある。

ヴィンテージも熟成感はないにせよ、アルコールとタンニンも溶けあって鰻のタレには合うだろう。

ちょっと卑怯な方法だが、付属のタレにワインと少量の山椒を加えて煮詰めたものを鰻にかける。

上から山椒はかけない。

結果は上々。

なんとか面子も保たれた。

あとはゆっくり楽しむだけだ。

しかし、この組み合わせを試すお客様はいないだろうが。

この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます。

  1. その土地のテロワールを表現すること 『PRIMATERRA PinoGrigio 2008』
  2. ワイン造りは日々生きること 『D・Laurent GEVRAY-CHAMBERTIN 2006』
  3. クロ・デ・メニュが手掛けるお手軽ボルドー 『Menuts 2005』
  4. The Story of English Wine
  5. 食事会。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">

トラックバックURL

ページ上部に