半月ほどの連勤だが、やっと折り返した。
今日から新たな催事が立ち上がったが、なかなか盛況でうれしい。
家に帰ると前半の催事で購入した酒が家に届いていた。
さっそく愉しむことにして、バカラのロックグラスと締まった氷を取り出す。
購入したのは私がもっとも好きなモルトウイスキー。
催事で見つけた瞬間には心が躍った。
それは
ハイランド・パークの32年だ。
オフィシャルではなく、ハート・ブラザーズのボトラーズ・ブランドでボトリングは2010年の10月。
ハイランド・パークはスコットランドの北、北緯59度、オークニー諸島にある”最北の蒸留所”。
”北の巨人”とも呼ばれ、高い評価を得ている銘酒だ。
蒸留所の歴史は1798年まで遡る。
ハイランド・パークの蒸留所は伝説の密造者、マグナス・ユウンソンの蒸溜所があった場所に建っている。
マグナス・ユウンソンは教会の長老という立場がありながら、密造者としての顔も持っていた人物だ。
ちょっと特殊な経歴がある蒸留所な訳だ。
もともと密造酒とは思えないほど、その味わいはエレガント。
32年ともなれば上品さはさらに磨かれ、47度とは思えないほどスムースに口に広がる。
香りはとても爽やかでありながら芳醇。
柑橘系の香りにピールのニュアンスもある。
メロンやアプリコット、上質なブランデーのような甘い香りが感じられる。
後味にはややミネラル感があり、アイランズであることを実感する。
一口の余韻が長く、グラスの残り香だけでも楽しめる。
穏やか系のモルトが好きな私にとっては今までで最高の銘柄になった。
たまにはモルトを楽しむのもいいものだ。
これで一本19,000円弱なら安い。
しばらくは愉しい夜が続きそうだ。
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